勉強堂では、日本の伝統技術である和菓子の技能開発に力を入れ、社内の職人育成に取り組んでいます。和菓子についての伝統的な知識と技術と経験が長けた者にだけ与えられる一級和菓子製造技能士(国家資格)を、当社代表取締役の技能指導により一級和菓子製造技能士資格を取得した高度な技術を有する5名の職人が在籍し、菓子製造業務に従事しています。また、2級資格を含め現在まで多くの技術者が勉強堂で技術を学び全国の和菓子屋で活躍をしています。
門田 治己
和菓子製造1級技能士
役職:代表取締役
勉強堂の3代目、1997年に勉強堂へ入社。生粋の菓子マニアで全国の有名店や流行りの菓子店めぐりが趣味。社内への技術指導だけではなく地域市民を対象にした和菓子教室も主催する。また、製菓学校や県内学校で臨時教員も兼ねる。
山本 裕司
和菓子製造1級技能士
役職:専務
1999年に勉強堂へ入社。製造部門に従事し2005年に工場長就任、2015年に専務就任。地域食材を活かした創作菓子を得意とする。素材探しに全国を旅歩き多忙を極める。面白く楽しい企画が大好き。
高田 英則
和菓子製造1級技能士
所属:本社 製造部 工場長
2003年に勉強堂へ入社。現職の工場長であり、年間約300種類の勉強堂の和菓子作り全般を統括する。入社以来無遅刻無欠勤の鉄人男。
片岡 直樹
和菓子製造1級技能士
所属:本社 製造部 主任
2005年に勉強堂へ入社。工場にて和菓子の生地や餡などの仕込みを担当し、勉強堂の味の根底を支える。微妙な味の違いがよくわかる食通、茶道の知識も相当。
加藤 彩乃
和菓子製造1級技能士
所属:本社 製造部 主任
2011年に勉強堂へ入社。製造部門に従事し和菓子のノウハウを学び、和菓子屋の花形職・上生菓子製造の作業全般を担当する。女性では非常に珍しい和菓子製造技能士1級の資格を2019年に取得。京都府出身。
購入先のあんず農家の高齢化により、2013年より農園を引き継ぎ、勉強堂のスタッフで農園の維持管理をしています。良質な果樹を収穫するため草取り・木々の剪定・肥料の散布など、地元農家の協力も得ながら、定期定期に和菓子職人が農園に足を運び維持管理をしています。 年度によっては福山産あんずの約80%を当社工場で加工し、農園から収穫されたあんずは年間を通じておかしつくりができるようピューレやシラップ漬け等に素早く加工されます。 また、年に1回、収穫時期にだけ、生のあんずを用いたスイーツフェスタが勉強堂店舗にて開催されます。勉強堂の職人が腕によりを掛け、創意工夫を凝らし毎年様々なあんずスイーツを開発しています。
あんずはβカロテンの含有量が多く、体内でビタミンAとなり老化予防(アンチエイジング)や視力保持、抗酸化作用による脳卒中・心筋梗塞の予防に効果があるといわれています。 *「あんず」は「福山ブランド農産物24品」に指定されています。
桜より一週間早く薄ピンクの花を斜面一杯に咲かせます。毎年この時期にあわせ、「田尻あんず祭り」が開催され、多くの方が開花を楽しみます。田尻町には庭木としても沢山の杏の果樹が植えられており、一斉に開花するその様は見事です。
淡いオレンジ色に実る果樹は直径5~7cmくらいに成長をし、収穫されたその日に勉強堂工場で加工され、鮮度を保ったまま様々なお菓子へ変わっていきます。収穫は1週間程続き、品質に合わせた加工法が用いられます。
お盆を過ぎたあたりでしっかり伸び切った枝を、選定します。土壌にはしっかりと堆肥をまき、果樹の体力を蓄えます。来年度、丈夫でおおきな果実をつけるためには欠かせない作業です。
自社運営するあんず農園や研究開発用の小豆やインゲン豆やブドウなどの収穫率を向上させるため、受粉を促す目的で本社のある熊野町や沼隈半島を中心にミツバチの飼育をしています。ミツバチが野辺の花々から集めた貴重な蜂蜜を少しだけおすそ分けしていただき、和菓子職人自らが採蜜します。四季の移ろいにより様々な風味があり、その都度味が変化する蜂蜜に適したお菓子を研究開発し、創作菓子を製作します。
ミツバチが巣箱へ運んできたばかりの花の蜜は水分が多く、巣の中でミツバチたちが自らの羽ばたきで風を送り蜜を乾燥をさせることで熟成された栄養価の高い蜂蜜へと変化します。その合図が蜜蓋です。蜂蜜を取るときはこの蜜蓋を専用の道具で破り濃厚な蜜のみを抽出します。
蜂蜜のほかにも蜜ろうを利用しハンドクリームや様々な加工品を製作しています。
勉強堂では菓子の製造販売で学ぶ経験や知識を、本社工場にて福山市内小学校を対象とした社会見学の受け入れや、和菓子製造1級技能士のスタッフが中心となって和菓子教室を実施しています。また、菓子とは縁遠い食材を用いて地元大学との共同研究を行い、食材の持つ可能性の調査研究を行うなど、様々な活動を通じて地域社会に貢献しています。その活動の根底にあるのは菓子を通じた食育や和文化の普及であり、地域の方々へ向け積極的に取り組んでいます。
沼隈半島にそびえる「熊が峰」を中心に私たちが活動する本社や自社農場や養蜂場があります。その「熊が峰」の山すそ、車両も通れない程の山深い奥地に自社保有の山林があり、菓子職人が季節に応じた雑木を切り出し店内の活け花や、店舗の庭木へ植林しています。例えば「ツバキ」や「サザンカ」を和菓子の上生菓子で表現した場合、似通ったお菓子となりまが、職人が花木に直接触れて学ぶからこそ、花の咲く時期や、幹の肌つや、葉の大きさや花弁の放つ淡い香りの違いなどを、お菓子とともに情報知識と一緒に伝えることができるのです。美味しいお菓子を作ることは職人として当たり前のことですが、大自然の風土に直接触れ四季折々の花鳥風月の息吹を学び、自らの感性を高めて菓子つくりに励んでいます。
その昔、昭和時代の後期には、本社隣にある熊野小学校の課外事業として勉強堂工場にてパンつくりを行っていました。現在では工場に生徒が立ち入り菓子づくりを行うことはできませんが、2010年頃より福山市内の小学生を対象に工場見学を受け入れ、和菓子や和文化や地域の特産品などの情報を伝えています。また、職人自らが小・中・高等学校等の教育現場へ出向き、和菓子旁を通じて和文化の発信を継続的に行っています。
日本の情緒あふれる花鳥風月を、小さなお菓子で表現する上生菓子は茶席の主菓子として安土桃山時代に誕生しました。食べるだけではなく目で見て感性に訴えるための様々な技法が生まれ、日本全国の菓子店へ伝承されています。上生菓子は芸術でもあり日本文化を代表する伝統産業です。勉強堂では国内外にて外国の方に対しパーティーやイベントを通じて上生菓子のデモンストレーションなどを行い和文化を発信しています。
(株)ザ・パックより引用/
森林保全活動ザ・パックは、1993年バガスペーパーから始まり1995年からはケナフペーパー、そして1999年にはスイアルペーパー、2002年3月よりは、「アシ」ペーパーを開発し、次々と環境に配慮した素材を商品化いたしております。 又、それらの素材をパッケージにご使用いただいた当社出荷額の一部を環境保全活動基金として拠出して、独自の森林保全及び植林活動を主とした「ザ・パックフォレスト」を設立しています。 運営はNPO法人地球と未来の環境基金(EFF)に委託し、当社社員もボランティアで参加するほか、お客様にもボランティアや一般参加者の募集活動にご協力頂いています。 2001年より岩手県西和賀町、2002年3月より奈良県吉野町、2003年10月より沖縄県恩納村、2004年11月より広島県竹原市、2009年2月より千葉県君津市、2009年11月より大阪府高槻市、2012年3月より埼玉県日高市にて植林活動を続けております。 また、お客様にも積極的にご参加いただける新たなプログラムも設けております。 今後も、お客様、NPO、地元の方々、当社との協働で、地域に合った森林保全活動を続けてまいります。
非木材紙「バガス」「ケナフ」「葦(あし)」などを使用した商品の出荷額の一部を森林保護に役立てる基金です。 地球と未来の環境基金(NPO)が運営しています。